LMS・コンテンツ制作

お客様と創造するサービスゆえに求められる進化

  • 事業担当マネージャー
    流通小売企業向けeラーニングなどの研修サービスを統括。
  • 編集長
    Webサイトや動画コンテンツの企画を推進し、制作全般をマネジメントする。
  • 学術担当マネージャー
    基礎講座、医薬品コンテンツ、登録販売者研修教材などの制作に携わる。薬剤師。
  • チーフデザイナー
    Webサイトや動画コンテンツを制作するデザイン制作グループを統括。

LMS・コンテンツ・運営支援、三位一体の価値創造

  • J.H.さん

    私たちの仕事を語るのに欠かせないのは、eラーニングシステムの「NP☆LMS」や、動画コンテンツ規格の「スマコン(Smart Communication)」だと思います。

  • A.S.さん

    「NP☆LMS」や「スマコン」は、企業内のWeb研修を支援する、当社独自のシステムや規格ですが、それだけが価値をもつわけではありません。研修支援サービスは、企業が優れたナレッジを均質かつ迅速に共有でき、それを本部で把握し、管理できる体制作りを主眼にしています。ですから、今あるシステムや規格は、その手段の一つに過ぎません。

  • J.H.さん

    そのとおりですね。サービス開始当初は、コンテンツの内容よりも、コストや手間がかかっていた小売企業内での勉強会を、eラーニングシステムに移管して、いかにローコストで効率的に提供していくかが課題だったかと思います。それがメーカーの担当者様やシステムを利用するユーザーの皆様のご要望を、一つひとつ解決しながら、ノウハウを積み上げながら、今の形になってきました。

  • A.S.さん

    はい。「組織に属する個々人が、自分のなかで暗黙知としてもっているノウハウを、形式知として効果的なコンテンツにするにはどうしたらよいか」、さらに「コンテンツを使い勝手のいいライブラリーにするためには、どんな工夫が必要なのか」といった課題を、実際にサービスを利用されるお客様とともに考えて、ソリューションとして創り上げたものが現在のサービスにつながっています。

  • J.H.さん

    私たち制作部門では、LMSサイトやコンテンツ制作に関わってきましたが、これまでの歴史のなかでは、メーカー様が満足いくコンテンツを作っても、当社がユーザーにとって使いやすいと考えたサイト画面を作っても、思ったほどアクセスが得られなかったり、学習の成果が得られなかったりする例もあったかと思います。

  • A.S.さん

    当社のサービスは、「eラーニングサービス」(SaaS型LMSの提供)、「コンテンツ制作サービス」(動画・映像等制作・提供)、「Web研修の運営支援」の三位一体ではじめて価値が生まれると考えています。サービスを提供するなかで、優れたシステムやクオリティの高いコンテンツだけでは、クライアントが期待する成果が出せないことがわかってきました。Web研修を組織に根付かせていくには、継続的に効果を出せるカリキュラムの仕組みや、理解度アップを図れるコンテンツの企画が重要なカギを握ります。そこで、クライアント企業の手足となって、Web研修全体の運営までをお手伝いさせていただくようになりました。お客様とともに創り上げていくサービスゆえに、常に改善と進化が求められます。

コンテンツの原点は「伝えたい」という強い想い

  • J.H.さん

    コンテンツ制作では、得意とする分野に特化し、その分野をより深く掘り下げていくことで、ネットパイロティングにしかできない「仕事」を創り上げてきました。ヘルスケア商材、ビューティケア商材に特化した動画コンテンツ「スマコン」は、ドラッグストアで扱う商品をわかりやすく説明するためのもので、小売企業様の社員教育用として2000本以上にのぼる制作実績があります。

  • H.Y.さん

    その「スマコン」には、創業当初からのサービスで長年培ったノウハウがつまっています。弊社の「NP☆LMS」や「スマコン」を利用する小売企業様のフィードバックを受けることで、「製品ごとの特長をどうアピールすれば良いか?」「どう販売すれば他社製品との差別化ができるか?」といった販売や接客のコツを社内に蓄積することができました。これは、他社にはない大きなアドバンテージです。

  • J.H.さん

    そうですね。それと、他社にはない強みといえば、薬事・学術チームの存在も大きいですよね。製薬メーカー様でたとえるならば薬事部のようなポジションで、メンバーが薬剤師や登録販売者の専門資格を有しています。薬事や学術の観点からコンテンツの校閲を行うだけでなく、メンバー自らも編集者として、Webや動画のコンテンツを制作しています。

  • H.Y.さん

    薬剤師のなかには店頭経験が豊富なスタッフもいて、商品を販売するときの事例やそのシチュエーションを実際に近い形で提案することができます。動画コンテンツで実際の店頭さながらにデザイン表現する、お声がけや接客の事例などは、「店頭で役に立っている」というお声をいただいています。

  • K.H.さん

    とくに、接客事例では、伝えたいポイントを実際の店頭に近づけたいという試みから、接客のリアルさを出すために対面式のイラストを画面に配置し、応対の内容でお客様の表情が変わるといった細かい部分にこだわったものもあります。コンテンツ制作では、常に変化が求められ、その結果、さまざまな表現を駆使した新しい価値が提供できていると思います。

  • A.S.さん

    常に改善、常に進化するのが、この研修サービスの在り方であり、大きな特長でもあります。ただ、最近は、これまでの延長線上にある進化ばかりではなく、コンテンツの原点に立ち返ることも必要ではないかと考えています。「何かを伝える」というのは、本来伝えたいという情熱のある人が身振り手振り声をあげて伝えることですから、高技術の洗練されたコンテンツよりも「伝えたい」想いがあれば、人や想いという素材を生かしたシンプルな映像コンテンツのほうが生きてくる場合もあります。

連携が生み出す“専門性”と“わかりやすさ”の両立

  • J.H.さん

    症状や薬の作用メカニズムの表現方法では、クライアントの製薬メーカー様の多くが、薬事・学術チームを信頼してくださっているように思います。

  • H.Y.さん

    おかげさまで、より薬学の専門分野に特化したコンテンツもお任せいただけるようになってきました。医薬品や医薬部外品といったドラッグストアで扱う製品は、どうしても難しい内容になりがちなのですが、「スマコン」は、“専門性”と“わかりやすさ”という両立させにくい要素をバランス良く組み合わせられていると思います。この両立を生み出すのが、編集・デザイン・学術の連携ではないでしょうか。

  • K.H.さん

    コンテンツ制作会社のなかには、デザイン制作をデザイン事務所に任せているところもありますが、当社は専門のデザイングループが社内にあります。だからこそ、専門性の高い内容をよりわかりやすく伝えられるようになっているのだと思います。

  • H.Y.さん

    編集担当や学術担当から、デザイナーにイラストや動画に関する細かい指示をその場で伝えやすく、お互いの意見を出し合っていくことで、より洗練されたコンテンツができる仕組みになっているんですよね。

  • K.H.さん

    それと、クライアントの要望にワンストップかつスピーディーに対応できることも高評価をいただいている要素の一つだと思います。デザイン制作に関しては、動画や静止画の撮影設備、音声の収録ブースを完備し、各分野における専門スタッフが社内で一貫して対応します。クライアントのニーズに少しでも多く応えられるよう、それに合わせて社内の体制を強化していくといった、ポジティブなサイクルが機能しているのが特長です。

  • J.H.さん

    病理や薬理をわかりやすく正確に学んでいただくことが前提ですが、編集者やデザイナーたちが創造力を駆使することによって、理解が深まり、販売スタッフ自身が店頭という舞台で最大限輝けるようなコンテンツが生まれます。ただ、“わかりやすさ”の表現では、使う人のリテラシーにも差があるので、どこに照準を合わせて取り組むか、クリエイターにとっては苦労の連続でしたよね。

  • K.H.さん

    “わかりやすさ”とひと口に言っても、いろいろな捉え方がありますよね。たとえば、いちデザイナーとしては、Appleの洗練されたプロダクトやUI/UXデザインに対する思想やこだわりなど、真似できないほどの高いレベルだと感じます。iPhoneで文字を選択する際にテキスト上で長押しをするとか、入力ミスは本体を振ると前に戻るとか、そういったことを知らずに使用しているユーザーはたくさんいます。そこは「知らなくても使えるのはすごい」という捉え方もありますし、「説明がないのは不親切だ」という捉え方もあります。世の中の多くのコンテンツやプロダクツがそうであるように、ユーザーの知識量やスキル、年代や状況にバラつきがある以上、100%は無理だとしても、少しでもそこに近づけるため、ユーザーの声に耳を傾けながら、デザイナーとして経験を積み、さらに、さまざまな媒体から貪欲に情報を得て、常に勉強をし続けることが重要だと思っています。

  • J.H.さん

    本当にそうです。一人ひとりの勉強の積み重ねによって、教育コンテンツなどのBtoB案件での制作力を高く評価いただけるようになって、最近では、店頭動画やWeb制作といったBtoC案件の引き合いも多くなっています。とくにWeb制作では、登録販売者に特化したオウンドメディアをいくつか立ち上げ、サイト集客(SEO対策など)における多くのノウハウを取得してきておりますが、このノウハウを制作部門の専門性と合わせて、惜しみなくご提供させていただくつもりです。

時代の流れも視野に入れた新企画への取り組み

  • J.H.さん

    お客様とともに創り上げるコンテンツは、従来の動画コンテンツをさらに発展させたWebコンテンツやアプリなど、もっとバリエーションが増えてきそうですね。

  • A.S.さん

    今後は、より高い効果が期待できる新たなコンテンツの開発を進めていきます。それに合わせて、当然、システムの進化も求められますから、次世代のeラーニングの検討を行い、時代に合わせたWeb研修の運営支援の在り方を模索していきたいですね。それには、まず当社の強みであるヘルスケア・ビューティケア分野のなかで、Web研修を実施しているクライアントを支援しながら、実験的なコンテンツやUI※、より専門分野に特化したeラーニング講座などをご提案していきます。その事例の一つが、薬事・学術チームが担当する薬剤師を対象にしたeラーニング講座です。

    ※ UI(User Interface):ブラウザ上で表示されるフォント、画像、ボタンなどユーザーの目に触れる部分を指す

  • H.Y.さん

    この講座は、今後ますます必要とされる薬剤師教育の流れをつかんだ最初の講座になりました。国は、超高齢化によってふくれあがる医療費に歯止めをかけるため、医療費を使わないセルフメディケーションを強力に推し進めています。その手段として作られたのが、OTC医薬品のリスク区分と登録販売者制度であり、健康サポート薬局の制度です。国がセルフメディケーション実現のために、生活者が自分の状態に合った医薬品を適切に選択して、安全に使用できる体制を作り上げようとしているのがわかります。

  • A.S.さん

    今後、薬局やドラッグストアは、地域に密着した健康全般のサポート役として期待され、果たすべき役割も増えていくでしょうね。

  • H.Y.さん

    はい。ロコモティブシンドロームやメタボリックシンドローム、認知症など、健康寿命や介護予防を阻害する要因に関する知識の修得も必要になるでしょう。さらに、薬局やドラッグストアが、保健サービスや福祉サービスの一つの拠点となることも考えられます。だからこそ、私たちはこうした時代の流れを先取りしたLMS運営やコンテンツ制作に取り組む必要があると考えています。